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建築

一級建築士が解説 お風呂・トイレ・洗面所に窓をつけるメリット・デメリット

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お風呂・トイレ・洗面所の水回りに、窓をつけるかどうかを迷われている方は多いと思います。

設計打ち合わせをしていると、つける方とつけない方の割合は体感ではちょうど半々ぐらいです。

かつては水回りにも窓をつけることが主流でしたが、無理してつけなくてもいいのではないかという考え方が広まってきた結果だと感じています。

そこで120棟以上の注文住宅の設計実績を持つ一級建築士が、お風呂・トイレ・洗面所に窓をつけるメリット・デメリットを解説します。

お風呂

メリット

お風呂の中は家の中で一番湿気がたまりやすく、カビが発生しやすい場所です。

窓があればお風呂上りや、掃除の際に効率よく換気でき、お風呂の中の湿気を取り除くことができます。

また、お風呂の中は部屋の面積が小さいことから、閉塞感を感じやすい場所です。

そこに窓があれば、視覚的に開放感を得る効果が期待できます。

さらに、朝の時間帯などにお風呂やシャワーに入る習慣がある方は、日光を浴びながら気持ちよく入浴することが可能になります。

デメリット

お風呂の中はどうしても高温多湿となってしまうので、窓枠や窓のレール部分にカビが発生しやすいです。

湿気を上手く逃がすことができなければ、カビが発生してしまい、掃除の手間が増えてしまいます。

また、壁に比べて窓部分は断熱性能が下がってしまうため、暑さや寒さの影響を受けやすくなってしまいます。

さらに窓の取付高さによっては、入浴中のシルエットが外に見えてしまうことが懸念されます。

プライバシー性を確保するためには、窓の取付高さを考慮する必要があります。

トイレ

メリット

一般的な住宅のトイレの面積は1帖前後のため、閉塞感を感じやすい空間となってしまいます。

トイレの中に窓があれば、視線が抜けて閉塞感の解消につながります。

また、建築基準法上、トイレには窓か換気扇をつけなければならない、という定めがあります。

逆に言えば、窓をつければ換気扇は不要ということです。

換気扇がなければ、フィルター清掃などの手間を省くことがで可能となります。

デメリット

窓を取り付ける位置によっては、窓の掃除がしづらくなってしまいます。

掃除のしやすさを重視するのであれば、便器があることにより窓の真下に立てないこともある、ということを考えながら窓の位置決定が必要となります。

また、お風呂と同様に窓の取付高さによっては、外から中にいる人のシルエットが見える可能性があります。

プライバシー性を確保するためには、窓の取付高さを考慮する必要があります。

洗面所

メリット

洗面所に窓をつけると、顔を洗う、歯を磨く、化粧をするといった朝の支度を、自然光のもと気持ちよく行うことができます。

たとえ窓の方角が北側であっても、間接光が安定して差し込むことが期待できます。

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デメリット

壁に比べて窓部分は断熱性能が下がってしまうため、特に冬は夜の間に洗面所の温度が下がってしまう原因となります。

また、プライバシー性を確保するために天井付近の高い位置に取り付けた窓は、掃除がしづらくなってしまいます。

さらに、洗濯機や洗濯機上のラックと窓がかぶってしまい、結局窓が使えないといった事態を招きやすいです。

このような状態を避けるためにも、あらかじめ洗面所内に何を置くのかを決めてから、窓の位置や高さを決めることが重要です。

まとめ

お風呂・トイレ・洗面所に窓をつけること、つけないことに正解、不正解はありません。

それは住む方が重視するもの、住む方の生活スタイルが様々だからです。

だからこそ今回紹介したそれぞれのメリット・デメリットを考慮し、あなたに合った後悔のない選択をしていただきたいと願っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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ABOUT ME
榎本裕一
榎本裕一
一級建築士/気象予報士
新卒でゼネコンに入社後、現場監督として公共施設、マンション、物流センターなど大規模建築物の建設に携わる。

一級建築士を取得後、注文住宅の設計に転職し現在までに累計100棟以上の住宅の設計を行う。

さらに気象予報士としてもTV局で気象サポートの仕事を行ない、建築と気象の二刀流生活を送っている。

【資格】一級建築士/気象予報士/SDGs検定合格
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